【機種名】231型 (CAT.No.231)
【メーカー】バグナル(朝日バグナル)
【製造年代】不明 (かなり古いと思われる)
【レンズ径】4.5インチ
【適合電球】500W白熱電球/E26口金
【電球の例】GR100V500W? (ひょっとすると、T100V500W が想定されていたかも?詳しくは後述)
【コメント】
朝日バグナルは、パンタグラフ等の集電機器を扱う大阪の重電系メーカーですが、歴史的経緯により最近まで舞台照明機器も手掛けていました。
確かに、オートトランスやアークピンの時代は重電寄りの機器も多かったでしょうが、さすがにメインの事業とあまりに離れていたためか、現在は舞台照明事業部は株式会社アルファテクノに移譲したようです。
バグナルの灯体は、「CAT.No.○○○」(おそらくCategory Number=型式番号)という商品名が付いているのが特徴です。
この CAT.No.231 は、丸茂電機のT1に相当する、いわゆる「ベビースポット」「弁当箱」タイプのスポットライトです。
珍しい紺色の塗装がされていたようですが、防錆対策などをしていないのか、錆び錆びに茶色くなったものをよく見かけます。
また、おそらく製造年代の違いによる2バージョンが確認されています。
1つめのバージョンはおそらく初期型で、電線が背中から出ているものです。
このバージョンは光軸調整機構が非常に原始的で、蓋を開けてソケットの載っている台座を回転させるという方式です。
つまり、点灯中に出ている明かりを見ながら光軸を合わせることが不可能です。
↑原始的な光軸調整
2つめのバージョンはおそらく後期型で、丸茂電機のT1やDFとよく似た構造になっています。
こちらは光軸調整も簡単にできます。
ミラーの無い灯体なので、電球はミラー付きのGR球を使うのかな?と思うところですが、500WのG球・GR球の直径(95mm)だと、ドン開き時にレンズにぶつかってしまいます。
ひょっとすると、ミラーが無くてもT球 (DFに使用する縦長い電球。直径64mm) を使うべきなのかもしれません。
丸茂電機の昭和13年のカタログを持っていますが、戦前の灯体は500Wと言えばすべてT球で、ミラーの無いものもあったようです。
なので、それくらい旧式の灯体と考えれば、T球指定でも納得できます。
コメント