1kWのスポットライト (平凸・フレネル) を、どうしても500Wで使いたい状況ってありませんか?
たとえば、学校の体育館に転がっている1kWスポットを教室公演で使いたい場合など。
選択肢は少ないですが、機種によっては実現できる方法がありますのでご紹介します。
電球がE39ソケットを使用している場合
E39ソケットを採用しているのは古いスポットライトばかりですが、まだまだ現役の場合も多いと思います。
電球の型式で言うと、G100V1000WB とか、JP100V1000WB/E などの電球です。
このようなスポットライトの場合、E39→E26変換ソケットを使用することで、簡単に500W以下の電球が使用できるようになります。
500W以外の電球でも、E26口金のものなら何でも使えるようになります。
また、E39→E11変換というのもあるので、E11口金のハロゲン電球 (「JD110V250W」など) も使うことができます。
電球がG22ソケットを使用している場合
電球がG22口金採用のハロゲンランプの場合です。
日本では後述するGX16口金に代わって最近の灯体で採用されており、丸茂電機の新型MSシリーズなどはこの口金を採用しています。
電球の型式としては 「JP100V1000WB/G22」 (Panasonicの場合) などが代表的です。
この口金の場合、ソケット変換アダプタは存在しません。
ですが、アメリカで使われている「120V 750W」定格の電球を日本の100Vで使用すると、ちょうど500W相当になります。
参考リンク:BulbAmerica
アメリカものの電球はANSI規格により3文字型番が付けられており、「EGR」と指定すれば必ず同等スペックのものが手に入ります。
個人で海外電球を輸入するのはちょっとハードルが高いですが、試してみる価値はあるでしょう。
電球がGX16 (G16) ソケットを使用している場合
JP100V1000WB/G が代表型式。
初代FQ-1000W、CSQ-1000W、松村CI-8H、FI-8Hなど、有名な1kW灯体のほとんどがこの口金を採用しているのですが、
これだけは残念ながら、変換ソケットもありませんし、海外電球もありません。(この口金自体、日本独自の規格のため。)
非常に残念ですが、灯体自体を改造できるような環境でない場合、諦めるしかありません。
とは言え、口金と言っても棒が2本生えているだけなので、真鍮棒などを使って変換ソケットを自作できるのかもしれませんが…
誰か作ってくれませんかね……
「電圧を下げる」は有効な解決にならない
スライダック等を使って使用時の電圧を50V程度に下げたら、明るさも電流も半分になって500W相当になるのでは?と思うかもしれませんが、なりません。
上表の通り、電圧に対して光束(≒明るさ)、電流値は比例してくれません。
特に光束は、だいたい3.5次関数の曲線を描いているので、定格100Vの電球の場合、83V付近で明るさ半分になってしまいます。
よって、単に電圧を半分にして使ったり、200V用電球を100Vで使ったりするのは良い解決にはなりません。
ちなみに、G22口金の項目で述べた「120V 750W定格の電球を100Vで」使うと……
だいたい、光束は50%(375W相当)、電流値は定格「120V使用時、6.25A」の90%程度なので、5.6Aとなります。
ちょっと燃費が悪いですが、おおむね500W灯体と見なすことができそうです。
この程度が、電圧を下げて使う場合の許容限界ではないでしょうか。
コメント
コメント一覧 (2件)
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G22ソケットの場合、EGTだと750W相当になるので一つのコンセントに2台突っ込みたいという場合なら、そちらでもいいかもしれませんね。
この場合、色温度は最大3000Kまで低下しますが、光束はE39のG球の1000Wと同等近く出るので、750Wで従来の1000Wの明るさが実現できるので、電力容量は減らしたいけど明るさ重視の場合はEGTもアリかもしれません。
アメリカから買うよりはちょっと高いですけど、サウンドハウスでZB-EGTと言う名称で2580円で売ってますしね。
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情報ありがとうございます。
元が「120V・3200K」の球を使用する場合、光束も3000Kよりも高めなので、100Vで使用してもそんなに暗くならなそうですね。