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【機材レビュー】照明スタンド LS2

バトンも無いような空間、ただの教室や民家などで公演をするならこれ。
照明スタンド LS2】です。
LS2_used.png
※写真は編集ソフトで切り抜いて背景を白くしています
【機種名】LS2
【メーカー】STAGE EVOLUTION
【特徴】
・バトンの無い場所でバトン代わりにするためのスタンド
・ダボ受け式ではないので、フォローピンを載せたりする目的には使えない
 (ダボ受け式がよければ、LS5という別機種で)
・3mくらいまで伸びる
・耐荷重60kgとか言ってるけど、まあ当然のことながら信用ならない数字
・実際は1本につき500W一般灯体×4程度が実用的な使い方の限界
・変なところのネジがゆるんだりするので、ドライバーや六角レンチなどの工具は常備すべし
【コメント】
今企画の展示会場はただの教室なので、これの出番です。
文字(AA)であらわすと



という形をしたスタンドなのですが、
便宜的にここでは、 ┯ の部分(灯体を吊るバトンになる部分)を「バー」と呼びますね。
基本的な使い方は音屋ムービーでも見たらいいんじゃないでしょうか。
一番細いパイプでも38mm径はあるので、ヒョロヒョロ細くて倒れそうな見た目とかではないです。
三脚の開きもけっこう広く、それなりにずっしり構えてくれます。心配ならシズを付ければ良いと思います。
注意すべきはもちろん、バーの左右で重さが偏らないようにすること。
まあ灯体を吊ってみれば分かるのですが、DF程度でも片重(かたおも)にするとけっこう傾いてきて怖いです。
奇数個の灯体を吊る場合はできるだけ真ん中に寄せるべきです。
一応、片重にならなければ、片側9kg程度の灯体は吊れるかと。(丸茂ECQ-III-7C、ミラースキャンtrackspot等は試してみました)
耐荷重60kgは言い過ぎというか、地震とかそういうのを考慮しない理論上の数字だと思います。安物アルミハンガーと同じで、こういう表示は良くないですね。
バトンに吊れる調光ユニットであるDP-415と相性が良いです。まあ、どっちも安物なんですけど。上の写真でも、そういう使い方をしています。
ノブ(固定ハンドル)はあくまで支柱の回転を防止する(バーの向きを固定する)目的で使います。
高さの固定には必ずピンを使うべきです。そのため、高さ調節は無段階ではなく、ピン差し込み穴の開いている箇所のみ、6段階となります。
まあまあ良い位置にピン穴が開いているので、けっこう使えますが。
使っているうちにプラスドライバーや六角レンチが必要な部品がゆるんでくるので、これらの工具は常備しておいた方がよいです。
プラスドライバーや六角レンチは、ノブ(固定ハンドル)付近のネジがゆるんだら使います。このネジがゆるんでいると、ノブを締めても支柱やバーの回転を防止できません。
この価格帯でバトン代わりになる品が手に入るのは、バトンの無い空間にさんざん苦しめられてきた学生劇団・アマチュア劇団にはありがたいことですが、
安物であるが故に、かえってアマチュアにも高度な安全感覚とメンテナンス能力が求められる時代ではないでしょうか。
その辺りを自覚して「安物機材」に手を出すべきだと思います。

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この記事を書いた人

高校演劇~大学の学生劇団で照明を経験し、現在は会社員の傍らアマチュアで舞台照明を継続。第39回日本照明家協会賞舞台部門新人賞。非劇場空間の劇場化、舞台照明の歴史が得意。

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