ベリンガー(BEHRINGER)というと、安価な音響機材で有名なドイツのメーカーですが、 なぜかベリンガーが照明卓を作っています。
【BEHRINGER LC2412】です。
【機種名】LC2412
【メーカー】BEHRINGER
【チャンネル数】24ch +2ch(ON/OFFのみ。SPECIALスイッチ)
【パッチ機能】○(DMXアドレス512まで。フェーダー1本に付き3DMXchまで)
【シーン登録】○(12シーンx10ページ。下段12本のフェーダーがサブマスター専用)
【チェイス】○
【特徴】
☆どう見てもライトコマンダー12/2にインスパイヤされてるんですがそれは…
◎SCENE SETTERよりは親切な操作性
◎ライトコマンダー12/2を使ったことのある人なら初見でも絶対大丈夫
◎ライトコマンダー12/2より良い点がいくつかある
◎メモリーカードが使用可能。しかも手に入りやすい(PCカードTypeII。PCカード→CF変換を使ってもOK)
◎地味に便利なSPECIALスイッチ
◎シーン登録数がSCENE SETTERよりも圧倒的に多い
△パッチに制限がある
△フェーダーやボタンの信頼性が絶望的。すぐガリが入るし接触悪くなる
△上段12本を切り替えボタンで1-12chまたは13-24chとして使う
△MIDIで2台連携できるようなことが書いてあるが、使い物にならない
・DMX OUTは5ピンです
【コメント】
上の写真はフェーダーの形状からして少し前のバージョンですね。基本的にベリンガーの音響ミキサーのフェーダーと同じシリーズのものを使っているようです。なので、音響卓がEURORACKシリーズだった頃のLC2412はフェーダーが軽く、現行のXENYXシリーズになってからは、ちょっと重いフェーダーになっています。
で、何度も言いますが、 どう考えても、「ライトコマンダー12/2」という同じドイツのMA Lighting社の卓の影響を受けています。
写真だと分かりづらいかもですが、操作してみるとほとんど同じです。本家(?)ライトコマンダーは30万円ぐらいする高級卓なので、ほぼ同じ機能が1万円台で手に入ると思えば、お買い得感はありますが……
この価格帯でメモリーカードが使えるのはなかなかありがたいです。
もうどう見てもインスパイヤされているので、いっそ比較しちゃいましょう。
LC2412の方が優れている点 |
ライトコマンダーの方が優れている点 |
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LC2412のフェーダーやボタンの信頼性は、SCENE SETTERと比べても宜しくはありません。そのせいであまりお芝居の本番で使う気が起きないです。
では次に同じ価格帯のSCENE SETTERとの比較を。
LC2412の方が優れている点 |
シーンセッターの方が優れている点 |
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…こんな感じですかね。音響メーカーの作る卓ということで、ライブ照明を任された音響さんが持っていらっしゃることがあるようですが、皮肉にもライブ照明にはシーンセッターの方が向いています。
音響メーカーとしての意地なのか、本家丸パクリなのか、 DMX OUTは5ピンのXLRです。
正直3ピンにしてくれ。どうせ安物なんだから。
MIDIケーブルを使って2台のLC2412をリンクできる(48ch卓みたいに使える)ようなことが書いてありますが、この機能は全然使い物になりません。これはまた別の機会に。 MIDIによる連携機能は、48ch卓として使うためのものではなく、この機種特有のパッチの制限(フェーダー1本あたり3ディマーまで)を乗り越えるためのもののようです。
ちなみに、LC2412のパッチ機能はこんな感じです。
- 先にフェーダーの下のボタンを押し、
- そのフェーダーで操作したいディマー番号をダイヤルで選ぶ
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