K1、MNI、PAR16などの超小型灯体を愛してやまない筆者ですが、時々「これと同じサイズの凸があったらいいのにな」と思うことがあります。
フレネルはやはり照射範囲の輪郭が曖昧なので、単サスのようなスポット性の強い明かりには向いていません。
まあ、ソースフォーミニやその類似品(Eclipse
mini等)といった小型プロファイルスポットを使えば、小型灯体で輪郭のクッキリした明かりを出すことはできます。
でも、プロファイルは照射範囲固定なのがしんどいですし、ちょっと輪郭もクッキリしすぎというか、ピンボケにしてもプロファイル特有のカッチリ感が残ってしまってあまり単サスに使いたくなりません。
芝居の単サスにはやはり、平凸の “ちょっと曖昧なクッキリさ” が必要なのだろうと思います。
そういうわけで、K-1やPAR16と同じくらい小さい(2縲鰀3インチサイズの)平凸スポットが無いものか……とずっと思っています。
現代で手に入りそうな最も小さい凸は、イタリア・Spotlight Srl社のMINI PC。日本ではシアターエンジニアリングさんが代理店ですね。
または、数年前に廃盤になってしまいましたが、日照のNHS-6612のどちらかでしょう。
いずれも3.5インチクラスの平凸レンズを使った最小クラスの灯体と思われます。
夢かまぼろしか
実は一度だけ、これよりももっと小さい凸を見たことがあるんですよね。
学生劇団に所属していた頃は、京都大学の吉田寮食堂という場所でよく公演を打っていました。
そこには共有倉庫のような場所があり、その一角にはどこから貰ってきたのか、かなり古い灯体が何台も転がっていました。
噂では、左京区に稽古場があった老舗劇団「くるみ座」から譲り受けたものだと言われていました。
その灯体たちの中に1台だけ、極めて小さい凸の灯体があったのです。
記憶では、単に小さいだけで、E26のソケットを備えた普通のトツでした。
ソケットが灯体の割に大きかったからだと思いますが、かなり「馬面」だった記憶があります。
レンズ径は3インチ程度しか無かったと思います。
レンズは元々、いわゆる「悟空リング」で固定されていたようですが、針金を曲げただけの代用バネが入っており、レンズが脱落して内側に転がっていたのをよく覚えています。
ただ、当時はこのような小さな灯体に興味が無かったこともあり、いつの間にかどこかに消えていってしまいました。
写真も残っておらず幻だったかもしれません。
しかし、私の頭の中には上記のような灯体のディテールに関する記憶と、ある公演で手元明かりとして使用した記憶がずっと残っています。
また、卒業時に引き上げた荷物の中に、偶然前述した「悟空リングの代用の針金」が紛れ込んでおり、やはりあの灯体は実在したのだろうと思っています。
もし、この灯体を見たことがある方が他にもいらっしゃれば、些細な情報でも良いので、教えていただけると助かります。
コメント
コメント一覧 (2件)
通りすがりの照明エンジニアです。
150W キャッチライトではないでしょうかね。
通称ゴジラ、アームとフロントマスクが外されてしまったようですが。
コメントありがとうございます。
RDSの150Wキャッチライトは別で所有しているのですが(あれも超小型凸として優秀ですね)、それとは異なる機種でした。たしか松下電工マークがついていたように思います。