逆もまた然り。
照明キューは○分に何回以内が目安、みたいな言説はよくあります。
とかく定量評価しづらい照明の世界なので、初心者の目安には良いかもしれませんが、いつか卒業するべき目安だと考えます。
思うに、照明キッカケがやたらに多い劇団って、照明以外にも全体的に未熟なパターンがよくあるので、その辺りが交絡して、演出家や照明オペレーターの技量と切り分けがなされずに、ただキッカケが多いからだと言われているような気もします。
一方、確かに照明が不必要に「うるさく」なる場合というのはあって、それも許容キュー数を下げる原因じゃないかなと思うのです。
また、タイム決め打ちではなく手動クロスフェードの場合、オペの拙さによっても随分と「うるささ」が変わってきます。タイム決め打ちの場合ですら、その決めたタイムが舞台の「空気と調和」していない限り、「うるさく」なります。そういうのを、「照明のきっかけ感のある照明のきっかけ」とか、「照明キューのための照明キュー」とか個人的に呼んだりしています。
始めたばかりの頃は、そういう「照明のきっかけ感のある照明のきっかけ」でしか捉えられないことが多いと思います。私も未だにそうです。
その多くは、舞台上の出来事と因果関係にある照明キューです。
たとえば、爆弾が爆発したらメツブシが入る、回想に入ったから単サス気味になる、etc……
また、前後の照明シーンとの繋がりも意識されていないと、よりうるささが増します。
そして、そういうプランナーはしばしば、あるシーン専用の灯体を作りすぎて、常に灯体不足に悩まされていたりします。地明かり系のベース灯体のシュートとゲージ調整で全く違う雰囲気のシーンが作れるのに、これは地明かりの灯体、これは回想の単サス、これはなんとかの単サス、という具合に、専用化しすぎたりしているのをしばしば目にします。
なんだか、照明キューの多さと違う話題になってしまいましたが、この辺りの「うまいヘタ」は、かなり密接な相互関係があるのではと、常々思っています。
散らかった記事ですが、皆さんの意見をお聞きしたいです。
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