Panasonicがやたら多くの種類を出している平行コネクタですが、その中に「ポニーキャップ」(型番 : WH4000)というものがあります。
これ、見た目がすごくレトロなのですが、おそらく松下電工で一番はじめに作られた平行プラグだと思います。戦前からほとんど変わってなさそうです。
「ポニー」という名前の由来は、見た目が何となくポニーの毛なみっぽいからでしょう。
電球のソケットを平行メスに変換する「セパラボディ」と直径がぴったりで、組み合わせて使う用なのだろうなぁ、という感じです。型番の「WH4000」というのも特別な感じがします。
で、このポニーキャップ、電線挿入穴が円形なので、ひょっとしたらキャブタイヤケーブルがぴったり入るのでは?と薄々思っていました。
そこで、試してみました。
結線がへたくそで芯線がドベっとはみ出てますが、なかなかいい感じですね。使用電線はちょっと古い劇場でよく見る2CT(2種天然ゴムキャブタイヤ)です。太さは2sq。
外形が電線挿入穴に対してぴったりで、程よい摩擦があるので引っ張りにも多少は耐えられそうです。
ただし巻締結線(芯線を直接ネジに巻き付ける結線)がメーカー指定で、圧着端子は使えません。使うと圧着端子の根元同士が異常に接近してショート寸前になります。(T型プラグでよく行われる刃を回り込む結線は空間が足りないのでできません)
旗型圧着端子ならワンチャンありますが、旗型専用の工具が必要で高いです。
あくまでも「意外とアリ」という話であって、劇場や劇団の備品として頻繁に使う用途にはおすすめできませんが、何せ値段が安い (80~100円くらい) ので、
急ごしらえ用として何個か手元に置いておいてもよいのではないでしょうか。
見た目がレトロで可愛いですし。
ちなみに、公式にキャブタイヤに対応している平行オスは、ホームセンターでよく手に入るところだとゴムキャップ(WH4007)、少し手に入りづらいですがオススメなのがタフキャップ(WF52153)です。
タフキャップは圧着端子結線に対応しているので舞台の人も安心です。備品としてキャブタイヤの変換コードなどを作るときはぜひタフキャップを使いましょう。
(↓Amazonで買えます)
コメント